富士屋ホテル: FUJIYA HOTEL

Shorinは、東京から逃げ出すように、箱根に一泊二日の旅をしてきました。

箱根の広い温泉で体を休めて。。。も、良かったかもしれませんが、実は以前から、一度、古くて小さくても由緒あるホテルで、一人で静かな時間を過ごしたいな、と思っていたのです。 そして先週、よい具合に仕事もプライベートも一息、というお休みができ、急きょホテルに予約を入れ、新宿からの特急電車に、衝動的に飛び乗りました。 (^^)/

写真は、滞在した "富士屋ホテル" のロビー横の応接室です。 明治11年創業のこのクラシックホテルは、日本の皇室はもとより、ヘレン・ケラーチャップリン、といった世界の著名人に愛された伝統を誇り、そして、ご成婚前の美智子皇后が、天皇陛下とのご結婚を決心なさったのも、ここにご家族で滞在しておられた、その間のことだったそうです。 

現在も残る本館は、当時の面影そのままで、Shorinは今回、その本館のお部屋に泊めて頂きました。 その日わたしは、まさに追われる脱走兵のような気分で、新宿からの特急電車に飛び乗ったのですが、到着後はまるでお姫様のように扱って頂きました。 (笑)  

ここは他にも、有形文化財となっているダイニングルーム(レストラン)があり、客室は明治洋館ならではのクラシカルで美しいお部屋、そしてお料理もサービスももちろん素晴らしかったのですが、Shorinはこのロビー横の小さな応接室が、特に心地よく、心ひかれました。

きっと、このお部屋にいらした人々がみな、自分のお家のようにくつろいで過ごされたのだろうな、と、思うと、わたしも自然と同じような気持ちになりました。 空間には、なにかそのような、そこにいた人の気持ちが、その人が去った後もそこに残されて伝わっていくのだろうか、と、そのような気さえします。

"MAGIC ROOM" というプレートがかかっています。 これは、かつて宿泊客のために、この部屋で手品のショーが行われていたことから、その呼び名が現在も残っているのだそうです。