第38回 東京書作展 【奨励賞作品】 「上陽白髪人」

第38回 東京書作展 「奨励賞」 を頂きました作品です。

東京書作展は東京新聞社主催 (文化庁、東京都後援)の年に一度の全国公募展で、全国から多くの方々が出品されます。 そのような歴史ある作品展におきまして奨励賞をいただきましたこと、大変光栄に存じます。 

今回の題材は、白居易の 「上陽白髪人」(上陽の白髪の人)という漢詩で、玄宗皇帝の末年に16歳の若さで宮中に召されたものの、すぐに楊貴妃に疎まれて幽閉され、皇帝に拝謁する機会もついにないまま60歳まで年を重ねた女性の物語として書かれたものです。 (詳細はこちら) ホームページ移転のお知らせ - Yahoo!ジオシティーズ

また今回は ”多字数” というスタイルのお作品に初めての挑戦でした。 大きな紙に、小筆で、細く小さい多数の字を埋めてゆくのですが、Shorinはどちらかというとこれを苦手科目としており (平たく言うと、ヘタなので ヽ(^◇^)/ ) これまで競技会では避けてきたのです。しかしながら、いつまでも挑戦をためらっている自分に、これではいけないなぁ、という気持ちもずっと持っており、今年はこの際、落選覚悟でただ勉強させて頂くつもりだったのですが、望外の入賞に驚き、大変うれしく思っております。

書いても書いてもなかなか上手くいかず、ボツにした大量の紙に本当に申し訳ないことを致しました。 提出期限の直前くらいにようやく少しはマシなものが書けるようになってきたかな、と思えた頃に書いた一枚だったと思います。 それでも会場で見ると、いややっぱりあそこもここも気になるな、という箇所が少なからずあり、わざわざ会場までお運び頂いたみなさまに、少し恥ずかしいような気持ちも致しましたが、これまでと全く違う印象で新鮮、といったご感想を多く頂き、本当にありがたく存じます。 

今回のお作品も、師匠である 書美院 内野七色 先生のご指導のもと、製作いたしました。 また、書いても書いても上手くならないShorinを、それでも 「書くしかない。」 と、書美院の諸兄には大いに激励頂きました。 今回の入賞もひとえにみなさまのおかげ、わたくし自身はただ自分の歩みが遅いことが恥ずかしいばかりでございますが、みなさまに心から御礼申し上げます。  

また、Web上で大変失礼なことながら、会場にお運び下さってお作品を見ていただきましたみなさま、本展関係者のみなさまに、深く感謝申し上げます。 今後ともより良いお作品を見ていただけるよう、精進する所存です。 どうぞよろしくお願い申し上げます。 

松凛